中古の一軒家はアリ?それともナシ?メリットとデメリットについて
2019年12月06日マイホームを購入するのは注文住宅か分譲建売住宅かの、違いがあるにせよ新築物件であることが日本では当然とされてきました。日本で主流になっている木造住宅の建て替え時期が概ね30年程度とされていることからしても、耐用年数に問題を抱えている中古物件を選択することにさほどのメリットを感じることも出来ないのが現実だったからです。しかし最近では一軒家についての、いわば新築信仰のような考え方は見直しを迫られており、中古物件に注目が集まり専門に取扱う不動産会社も登場するなど、市場も次第に活況を呈するようになっています。
また少子高齢化が進行していることに伴う特有の現象として、まだまだ居住に堪える物件が事実上所有者がみつからないまま放置される事象が増えていることも関係しています。それでは中古の一軒家は選ぶべきなのか、メリットとデメリットを検討してみましょう。
中古の一軒家の大きなメリットは価格が割安なことで、一般的に新築に比べると2割から5割程度安い価格で取引されることです。また立地条件の良好さに照らすと割安な価格で販売されていることが多いのも中古物件の人気の理由です。新築では駅近などの交通アクセスが良好な立地条件の場合は、購入を諦めるか、敷地や建物の間取りや設備などでかなり譲歩することが必要になります。この点、中古物件では建物の価値が減少するおかげで、立地条件が良い家を新築物件では想定できないような割安な価格で購入することも可能です。
そして中古住宅は割安な価格で購入して、リフォームやリノベーション費用に費やせば新築並みの良い条件の一軒家に仕上げることも夢ではありません。
しかしデメリットの部分があることも、十分に踏まえる必要があります。築年数が経過していると耐震性が現代の法令基準を満たさない可能性が高いことを指摘できます。現在の耐震基準は法律改正を重ねてことで、震災級の揺れにも倒壊しないような高い耐震性を確保しています。これから先安全な生活を送るためには、耐震性を高めるための工事を検討する必要が出てきます。
そして中古の一軒家では、いきおい修繕費が高い傾向にあるのは事実です。外壁や屋根材などは特に経年劣化することで知られており、雨漏りなどの不具合が発覚すると多額の修繕費を、購入後に負担しなければならないリスクを抱えています。
中古の一軒家は価格面や立地条件などでメリットが大きいですが、耐震性や修繕費などの問題点も抱えていることも念頭において購入の決断をするのが賢明です。