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持ち家を引き継ぐときにかかる相続税とは?

2020年03月18日

親御さんが亡くなったときに持ち家などを資産を保有していれば、相続税が賦課される可能性があります。元来相続税は個別の財産にかけられる性質のものではなく、故人が保有していた土地・建物などの不動産の他に、現金や有価証券など一切の遺産が課税対象になります。しかし実際には建物や土地が遺産のなかに占める経済的価値の割合が高いので、底地をふくめた持ち家についてどれほどの税金がかかることになるのかに、関心が集まるわけです。それでは相続税の計算はどのようになされるのか、順を追って説明してみましょう。

まず土地と建物は別に評価額をもとめます。土地については二つの評価方式である路線価方式と倍率方式があります。路線価方式は幹線道路沿いなどの道沿いに、平方メートルあたり1,000円単位で表記されています。これに対して路線価が不明のときは、路線価に所定の倍率を乗じる倍率形式で計算します。

建物の評価は市町村が把握している、固定資産税評価額と一致します。なお固定資産税評価額は三年ごとの評価替えで変動することがあります。土地については路線価方式などで、建物は固定資産税評価額で個別に計算したものを合算すると、持ち家全体の相続税評価額になります。

ここで注意しなければならないのは、持ち家だけを分離して相続税を計算できない、と言う点です。この税金はあくまで被相続人が保有している一切の資産を課税対象にしているので、個別の財産だけを分離して計算できない制度になっているからです。
したがって次に故人が保有している持ち家以外の貯金や有価証券などの財産を調査し、遺産全体を把握します。このとき遺産にはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの資産も加算されることになります。遺産の総額が基礎控除額を超えるか否かを判断します。

配偶者は3,000万円の基礎控除をもっており、さらに子ども(養子含む)1人あたり600万円の控除枠を有しています。遺産の総額が基礎控除額を超過するときは、相続税を課される可能性があるので、確定申告が必要です。この基礎控除は法律改正で従来の5,000万円から変動しているので注意してください。
ちなみに相続税には重大な例外として、小規模宅地の特例という軽減制度が用意されています。小規模宅地の特例は、持ち家の土地が330平方メートルまでは、その評価額の80%を減額するというものです。亡くなった方の配偶者はそのまま居住することが一般的なので、税滞納で追い出されることを防止する趣旨で設けられている特例です。

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