一軒家のマイホームを購入するときには、分譲の建売住宅と注文住宅のいずれかの方法を選択することになります。どちらを選ぶにしても、それぞれに一長一短があり、購入後に後悔しないためには慎重に判断する必要があります。判断する前提とするべく、注文住宅と分譲住宅のメリットとデメリットを検討してみましょう。
まず建売住宅は工務店やハウスメーカーなどの業者がすでに完成させたものを購入することになるので、購入する手続きが簡単でシンプルな点を指摘することが出来ます。特定のエリア内に複数戸が建築されることが多いので、道路環境も整備されたり地域特有の排他的な隣人関係に悩まされる可能性が低いことなどを挙げることができます。
また施工するまでの時間も考慮する必要がないので、入居までの期間も短期間で済ませることが出来る点もメリットと言えるでしょう。
他方で建売住宅のデメリットは、すでに完成済みなので間取りを好みの配置にすることは出来ない点があります。また買主の個人的属性や個人的ニーズなどをつぶさに、間取りや設備に反映することが出来ないので、入居後に不便に感じる点が発覚することもありえます。
それでは翻って注文住宅のメリットやデメリットにはどのようなものがあるのか。言うまでもなく注文住宅は施工のはじめから買主である施主が関与するので、間取りや作り付け設備・エクステリアなど、実際に入居することを想定しながらカスタマイズの余地が大きいことを指摘することができます。設計から施工・着工の各過程をつぶさに確認しながら完成を待つことになるので、満足度や充実感を得られる仕上がりを期待することが出来ます。
しかし注文住宅にももちろんデメリットがあります。注文住宅を施工するには、施主も設計段階から積極的に関与することが、求められます。ライフスタイルや個人の好みを設計やデザインに盛り込むことが出来るということは、それだけ負担が増えることも意味しています。カスタマイズのためには設計や工事に変更が加わることが多く、追加費用が発生することも珍しくありません。設計やデザインのために価格の2~3割程度の建築士やデザイナーへの報酬も発生するので価格も高くなるのは、資金計画にも影響を与えるのでデメリットといえます。さらに売却時もあだになることも。カスタマイズした間取りの一軒家は、第三者にとってはむしろマイナス要因と判断されて、売却時に買い手を探すのが難しい場合もあります。